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鳶岩で鎖場を40年振りに再体験
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Fig.1 Google Earthによる白山、医王山、鳶岩の3次元鳥瞰図とGPSトレッキング記録の重ね合わせ
令和元年(2019年) 9月6日(金) 晴れ、朝9時30分に家を出発し、医王山山系にある鳶岩(とんびいわ)に向かう。医王山(いおうぜん)は金沢市と富山県南砺市の境界に位置する奥医王山(939.1m)と白兀山(しらはげやま, 896m)を含む山系の総称である。金沢市内からこの二つの山は良く見える大変身近な山である。Fig.1 に金沢市と富山県南砺市の県境付近から見た白山と医王山の三次元鳥瞰図を示す。図の左端に白山があり、中央左に奥医王山、右の山が白兀山が見える。医王山ビジターセンターから白兀山に登る時、鳶岩は登山道の途中にある急な岩壁の鎖場(標高差100mを超える)である。金沢市からの白兀山へ登る場合、一般的には医王山スポーツセンター近くの見上げ峠登山口から登る。登山道は併行する林道菱池広谷線と医王の里、西尾平、「しらがくび」で接するのでマイカーの場合、これを利用することで登山時間を短縮することが可能である。鳶岩を経由する医王山ビジターセンターからの白兀山登山道は「しらがくび」で合流している。40年前の白兀山登山では、見上げ峠登山口を利用したが、下山は「しらがくび」分岐点で医王山ビジターセンターへの道を辿って、鳶岩の鎖場を体験し、見上げ峠の登山口に戻ってきた。
今回、登山口として医王山ビジターセンターからの白兀山登山コースを初めて利用した。医王山ビジターセンターへは金沢大学から富山県の南砺市へ向かう県道27号線主要地方道、金沢・井波線を進み、医王ダム横の二俣トンネルを出て直ぐに右折する。ここから医王山ビジターセンターは5.9km(車で23分)ほど離れている。道は細くなっている 所もあるが、分岐点では医王県立自然公園又は医王山ビジターセンターの方向と距離を示す標識が立っている。分岐点では、標識を注意深く見れば迷わずに医王山ビジターセンターに到着できる。
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医王ダム横の二俣トンネルを出て直ぐ右折した所にある標識。
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次の分岐点、ここでは奥新保方向と同じく右の道へ進む。
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標識に従い右の小道へ進む。
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あと1.4km、もう直ぐ。
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医王ビジターセンター到着。
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医王ビジターセンターです。
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医王ビジターセンターの中は広く、トイレも水洗だった。
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登山口から鳶岩のある大池平まで2.0km(約1時間)。
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大池平までは、山道ではなく道幅の広い歩きやすい林道を進む。
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大池平到着。画像中心部、緑の稜線上に先端の尖った鳶岩が見える。
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大池平の休憩所で、水洗トイレもある。
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サンショウウオのいる大沼とその直上の鳶岩。
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鳶岩への鎖場の取り付き。 標高差100mの垂直な岩場が続く。 鎖を把み、足場を探して慎重に登る。 登りの鎖場は長く、息が上がり、結構きつかった。
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見上げた鳶岩の威容、迫力十分で圧倒される。
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登り終えて鳶岩を真横から撮影した。
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登頂後、ほっと一息。
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鳶岩直下に見える小さい水面が大沼である。 標高差は100m以上あり、見下ろすと高度感は結構ある。 山越の右上遠くに金沢の市街と日本海が見える。
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最後に鎖を利用し、また、3点確保しながら、慎重に降りた。
40年前に、家内と二人で見上峠の登山口から医王の里を経由して、白兀山に登り、帰り道の途中から「しらがくび」分岐点から稜線伝いに鳶岩に到着し、鎖場を降りて大池平の休憩所で休み、その後、再び鳶岩の鎖場を登り返し稜線経由で白兀山登山道に戻ったが、鳶岩での上り下りは急だった覚えはあるが、それ程、大変だったという記憶がない。その代わり、鳶岩からの稜線を歩いて戻る時に急に小雨となり、また、雷が近づいてきて落雷と光で大変怖い経験をしたことを鮮明に思い出す。
今回の40年振りの鳶岩の鎖場では、登りに結構時間が掛り、息が上がってしまった。下りはスムーズで、結構余裕があった。
少しずつゆっくりと3点確保を心がけて登り降りすることが大切であることを再認識した。岩場では、神経を使っていた為か、転ばなかったが、岩場を登る前と、岩場を降りて、山道に移る2箇所で見事に転んでしまった。劔岳登山を当面の目標にしているので、ガレ場と鎖場の多い剣岳では転倒が命取りになる可能性があり、最後まで気を抜かずに登山をすることが大切と大いに反省した。